A.

１　定義
話し言葉を聞いても意味が分からず復唱もできませんが，文章を音読したり理解すること，発話と書字による表出は正常に保たれている病態を言います。
言語音認知が障害されたものです。

２　症状
話し言葉を聞いても言語としての音とは聞き取ることができません。
あたかも雑音や外国語のように聞こえます。
ウェルニケ失語症に類似していますが，読むことの理解ができている点で異なります。

３　検査方法
失語症検査を読み書きの項目を含めて実施します。

４　病巣
両側側頭葉病巣に因ることが多いとされています。
側頭葉病巣は聴覚皮質を含まないこともあります。
また，一側が皮質下または聴放線の病巣のこともあります。

５  発症のメカニズム
ウェルニケ領域は正常に保たれていますが，言語音に関する聴覚情報が，そのウェルニケ領域に到達していないことが原因ではないかとされていますが，まだメカニズムを説明することは現段階ではできていないようです。

６　改善されるのでしょうか？
リハビリテーションにより改善することはあります。