Q.表在感覚障害とは何ですか。

[感覚障害,末梢神経,消失,温度覚,痛覚,表在感覚,解離,触覚,過敏]

A.

表在感覚(superficial sensation)とは,皮膚または粘膜の感覚であり,触覚,痛覚,温度覚の3種類があります。

表在感覚の異常は鈍麻,過敏,消失等と表現されます。
表在感覚障害は,広い意味での感覚障害 (リンク)の1つです。

1 表在感覚障害には,どういうものがありますか。(クリックすると回答)

主なものとして,
(1)末梢神経性
(2)脊椎分節及び後根性
(3)大脳及び脳幹性

があります。

2 末梢神経性の感覚障害とは 何ですか。(クリックすると回答)

末梢神経や神経叢の損傷により起こります。
各末梢神経の境界近くでは隣り合う末梢神経からも支配されてオーバーラップが生じています。
そのために,感覚障害の広がりは,解剖学的な神経支配領域よりも狭くなっています。

オーバーラップは痛覚で最も広く,続いて温度覚,そして触覚となっています。

従って,オーバーラップの逆で,触覚障害の範囲が最も広く,痛覚障害の範囲が最も狭くなっています。

3 脊椎分節及び後根性の感覚障害とは,何ですか。 (クリックすると回答)

胴では帯状,四肢では軸方向に細長いすじ状になって出現します。
脊髄障害の場合には,その部位により感覚障害の様相も様々です。

脊髄後根の障害による感覚障害は皮膚知覚帯(dermatome)に一致した形をとり,神経根症候群と呼ばれる他覚的には感覚鈍麻,異常感覚,あるいは神経根痛が生じます。
但し,触覚異常は起こりにくく,いわゆる感覚解離が生じやすいとされています。

4 大脳及び脳幹性の感覚障害とは,何ですか。 (クリックすると回答)

半身の感覚障害が多いとされています。

大脳の頭頂葉,つまり感覚領野の皮質・皮質下が障害されると,反対側に表在感覚障害が生じますが,その程度は軽く,感覚消失を示すことはありません。
仮に示したとしたならば皮質下の障害が疑われます。
ただし,その場合には知覚の障害が起こります。
すなわち,刺激部位,関節の受動運動感覚,位置感覚等の認知が障害され,複合感覚が障害されます。
物を触ったり持ったりしても物が何であるか分からなかったり,皮膚に書かれた物が何であるかが分からなかったりします。

脳幹では,感覚繊維の他に,種々な脳神経,運動神経が密集しているために,この部分の障害では感覚のみが侵されることはありません。
様々な脳神経症候,運動障害等を伴います。

なお,中脳以上視床までの病変がある場合には,反対側の頭部,顔面を含めて半身の全感覚障害を示します。

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