椎間板の変性と脊柱管狭窄に関して年齢相応のものであるとして素因減額をしなかった判決です。

[椎間板,素因減額,脊柱,脊柱管狭窄,7級]

札幌地裁 平成21年12月18日判決(確定)
<出典> 自保ジャーナル・第1826号
(平成22年7月22日掲載)

【事案の概要】
被害者は,症状固定時36歳女性です。
事故は,平成17年9月20日ショッピングセンター内駐車場で乗用車を運転中,相手方運転の普通貨物車と出合頭衝突をしたものです。
平成18年3月31日に症状固定し,後遺障害等級認定において,前件事故の加重障害として,7級4号の後遺障害と認定されました。br> レントゲンの所見では,C5/6椎間の椎体後方に骨棘が認められて,椎間板5番6番が狭いという椎間板症もあります。 椎間板の変性は,年齢に比して強いものであったが,脊柱管については,全体的な狭窄は強いものではなかったというものです。

【判決の趣旨】
後縦靱帯骨化症(OPLL)判決(平成8年10月29日最高裁判所第三小法廷判決民集50巻9号2474頁)を前提にして,
原告の椎間板の変性は,年齢に比してかなり強いものであると認められるものの,これは身体的特徴と評価すべきものであって,素因減額の対象となる疾病と評価するのは相当ではない。脊柱管狭窄についても,多くの人が有するものであるから,同様である。
としています。

年齢相応の椎間板の変性では,素因減額の対象となる疾病とはしない,また脊柱管狭窄も同様であるとしています。

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